ウソや冗談のような、真意と異なる意思表示から契約が成立してしまった場合である。
Aは、心裡留保により成立した契約を守らなければならないのだろうか。
⬇ この点、
心裡留保による意思表示は、原則として有効となる(93条本文)*1。
⬇ ただし、
相手方が表意者*2 の真意ではないことを知っている場合(=悪意の場合)、または知ることができた場合(=過失がある場合)は無効となる(93条但書)。
心裡留保による無効は、善意の第三者に対抗できない(93条2項)。
*1▶ 心裡留保による意思表示を信じた相手方を保護するためである。
*2▶ 「表意者」とは、意思表示をした者のことである。この場合は、心裡留保による意思表示を行ったAを指す。
表意者が真意でないことを知ってした意思表示は無効であるが、相手方がその意思表示が表意者の真意ではないことを知らなければ、知らないことにつき過失があっても、当該意思表示は有効となる。(25-3ア)
答え:× 表意者が真意でないことを知ってした意思表示(心裡留保による意思表示)は原則として有効だが、相手方が表意者の真意と異なることを知っているか、または知らないことに過失がある場合は無効となる。本問は、原則と例外が逆になっており、誤っている。